風の眺め


遠い記憶をうつした窓硝子が並ぶ図書館の裏で
異国の言葉に触れあうように
すごす
君とみつめる十月の眺め

ぼくらはかわりばんこに
横顔みあわせて
心のたけのゆく先を さがしてる
もしかしたら 帰りの曲がり道まちがえて
とりとめのない時間はどれほど流れたのか
薄いセロファンのかさなり 裏がえして
てのひらに残る手ざわり思い出し乍ら

空に みかん色の風吹きやまず
君の髪がしめやかに 指の隙間を流れていく


雨が  くるのかも知れない


          
             緑露樹謐舎 ( 草原 遙 )