秋の午後の暗示


マーブルカラーの風が降りてきたばかりの午後
青天井の広間に足を踏み入れた

白い列柱が少しずつ欠けおちるひびきにまじって
遠いところで鳴っている
君のうたのオルゴール
耳にしながら
空気はつめたく 僕を漬け込んでゆく

佇んだ心
影を長くのばして振りかえる
遥かに消えかけたみちのり
たまゆらのまどろみの中での
途方もなかった時感

青空を水晶のように映しだした床に
思いを一つずつとり出しては
並べてみるモザイク模様

ああ 振り仰いで
わかったふりして目を閉じて
確かに熟していく
高気圧と
神殿の音



          緑露樹謐舎 ( 草原 遙 )